
ブランド品を売りたいけれど、ギャランティカード(保証書)やシリアルナンバーが見当たらない。そんなとき「買い取ってもらえるのか」「大幅に減額されるのか」と心配になる方は少なくありません。この記事では、ギャランティカードやシリアルナンバーの有無が買取価格にどう影響するのかを、ブランド別に詳しく解説します。
目次
ギャランティカードとは?シリアルナンバーとの違い
ギャランティカードの役割
ギャランティカードとは、ブランド品に付属する保証書のことです。購入日、購入店舗、商品の型番などが記載されており、正規品であることを証明する書類として機能します。ブランドによっては「ギャランティーカード」「ワランティカード」「証明書」と呼ばれることもあります。
シリアルナンバーとは
シリアルナンバーは、商品本体に刻印または貼付された固有の番号です。製造時期や製造場所を特定できるもので、真贋判定の重要な手がかりとなります。バッグの内側や金具の裏側に刻印されていることが多く、ブランドによって記載場所や形式が異なります。
両者の違い
| 項目 | ギャランティカード | シリアルナンバー |
|---|---|---|
| 形態 | カード・書類 | 商品本体への刻印・シール |
| 紛失リスク | 高い | 低い(ただし劣化する) |
| 真贋判定での重要度 | 中〜高 | 高 |
| 再発行の可否 | 原則不可 | 不可(本体に固定) |
| 買取価格への影響 | 10〜30%減額の可能性 | 判読不能だと買取不可の場合も |
ギャランティカードがないと買取価格はどのくらい下がるのか?
ギャランティカードがなくても、ほとんどの買取業者ではブランド品の買取に対応しています。ただ、買取価格には影響が出ます。
一般的な目安として、ギャランティカードなしだと買取価格が10%〜30%ほど下がるとされています。高額商品ほどその影響は大きく、100万円の商品なら10万〜30万円の差が出る計算です。
もちろん、これはあくまで目安の数字です。ブランドや商品の人気度、買取業者の方針によって減額幅は大きく変わります。
ブランド別の減額幅一覧
ギャランティカードがない場合の減額幅はブランドによって大きく異なります。以下の表で、主要ブランドの減額目安をまとめました。
| ブランド | ギャランティカードなしの減額目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ルイ・ヴィトン | 減額なし | もともとギャランティカードを発行していない |
| シャネル(2021年以降製造) | 減額なし | RFIDタグに移行済み |
| シャネル(2021年以前製造) | 10〜30% | シリアルシールの状態も重要 |
| エルメス | 減額なし | ギャランティカード未発行。レシート・箱が重要 |
| グッチ | 10〜20% | コントロールカードの有無で変動 |
| プラダ | 10〜15% | 近年廃止の動きあり |
| クロムハーツ | 30〜50%以上 | インボイス必須。なしだと買取不可の業者も多い |
| ロレックス | 3万〜10万円 | 国際保証書の有無で大きく変動 |
| カルティエ | 10〜20% | 国際保証書(ワランティカード)が重要 |
| ブルガリ | 5〜15% | 保証書よりも本体の状態を重視する業者が多い |
上記はあくまで目安であり、商品の人気度や状態、買取時期の相場によって変動します。とくにロレックスやクロムハーツのように、付属品の有無が数万円〜数十万円の差になるブランドは、購入時から付属品を大切に保管しておくことが重要です。
シリアルナンバーが消えている場合はどうなる?
シリアルナンバーは、ギャランティカード以上に買取で重要視されます。特にシャネルのシリアルシールは厄介で、本体に貼付されたシールが劣化・欠損していると買取対象外になることも珍しくありません。
ルイ・ヴィトンの場合、シリアルナンバー(製造番号)が素材の劣化によって判読できない状態になっていると、真贋判定が困難になり、買取基準外として対応を断られるケースがあります。
ロレックスなどの高級時計でも、シリアルナンバーは製造年の特定や真贋判定に不可欠です。刻印が薄れている場合は査定額に影響が出ます。
シリアルナンバーが読めなくなる主な原因としては、経年劣化による刻印の摩耗、シールの剥がれや変色、革素材の変質による文字の消失などが挙げられます。特にヴィンテージ品や20年以上前の製品では、シリアルナンバーが確認できないケースが珍しくありません。そうした場合でも、商品本体の素材感や縫製の技術、金具の刻印、内装のパターンなど複数の要素から総合的に真贋判定を行う買取業者もあるため、諦めずに査定を依頼してみることをおすすめします。
ブランド別のギャランティカード・シリアルナンバー事情
ルイ・ヴィトン
ルイ・ヴィトンはもともとギャランティカードを発行していないブランドです。そのため、ギャランティカードがないことによる減額はありません。購入時のレシートや箱、保存袋が付属品として価値を持ちます。
なお、ルイ・ヴィトンは2021年以降、従来のシリアルナンバー(製造番号)の刻印を段階的に廃止し、RFIDタグ(ICチップ)に移行しています。
シャネル
シャネルは長年ギャランティカードとシリアルシールを発行してきましたが、2021年5月頃からギャランティカードとシリアルシールを廃止し、RFIDタグ内蔵の金属プレートにシリアルナンバーを刻印する方式に切り替えています。それ以降のモデルではカードなしでも減額対象にはなりません。
ただし、古いモデルでギャランティカードとシリアルシールの両方がない場合は、大幅な減額になる可能性があります。
エルメス
エルメスもギャランティカードを発行していないブランドです。代わりに、購入時のレシートと箱が正規品の証明として機能します。バーキンやケリーの場合、箱やレシートがあると買取価格が数万円〜十数万円アップすることがあります。
エルメスの製品には刻印(製造年を示すアルファベット)が施されており、これがシリアルナンバーの代わりとして真贋判定に使われます。2015年以降は刻印の形式が変更され、アルファベット1文字で製造年を表すようになっています。この刻印が鮮明であれば、ギャランティカードがなくても適正な買取価格が期待できます。
グッチ
グッチはギャランティカード(コントロールカード)を発行しています。カードがない場合は10〜20%程度の減額になるのが一般的です。
プラダ
プラダもギャランティカードを発行していますが、近年は廃止の動きがあります。プラダのギャランティカードがない場合の減額幅は10〜15%程度です。
クロムハーツ
クロムハーツは特に注意が必要です。インボイス(ギャランティ)と販売レシートの2点がないと買い取らない店がほとんどで、付属品の有無による買取価格の差が最も大きいブランドのひとつです。
ロレックス・オメガなどの高級時計
ロレックスの場合、国際保証書(ギャランティカード)の有無は買取価格に大きく影響します。モデルによっては保証書なしで3万〜10万円の減額になることもあり、人気モデルのデイトナやサブマリーナーではさらに影響が大きくなります。
ロレックスは2020年以降、従来のグリーンカード(国際保証書)からカード型のデジタル保証書に移行しています。新しい保証書にはQRコードが搭載されており、正規品であることをデジタルで確認できる仕組みです。
オメガも同様に国際保証書を発行しており、保証書なしの場合は5〜15%程度の減額が一般的です。スピードマスターやシーマスターなどの定番モデルは本体の状態が良ければ影響は比較的軽微ですが、限定モデルでは保証書の有無が査定に大きく影響します。
カルティエは時計だけでなくジュエリーも含めて国際保証書(ワランティカード)を発行しています。タンクやサントスなどの人気モデルでは保証書なしで10〜20%の減額になるケースがあります。

2026年のトレンド|RFIDタグ導入で買取市場はどう変わる?
近年、多くのブランドがギャランティカードやシリアルナンバーを廃止し、RFIDタグ(ICチップ)による管理に移行しています。RFIDタグは商品本体に埋め込まれた小型のICチップで、従来のカードやシールに記載されていた情報をデジタルで記録する仕組みです。
この変化は買取市場にも影響を与えています。RFIDタグの情報は正規店でないと読み取れないとされており、買取業者は独自の真贋判定技術を強化する必要に迫られています。
一方で、RFIDタグは劣化や紛失のリスクがありません。将来的には「付属品がないから減額」というケースは減っていくかもしれません。
RFIDタグ導入済みの主要ブランド
2026年現在、RFIDタグを導入している主要ブランドは以下の通りです。
| ブランド | RFID導入時期 | 従来の認証方法 | 現在の認証方法 |
|---|---|---|---|
| ルイ・ヴィトン | 2021年〜 | シリアルナンバー刻印 | RFIDタグ(ICチップ内蔵) |
| シャネル | 2021年5月〜 | シリアルシール+ギャランティカード | 金属プレート内蔵RFIDタグ |
| プラダ | 2022年〜 | ギャランティカード | RFIDタグへ段階的移行中 |
| モンクレール | 2016年〜 | ホログラム認証 | RFIDタグ+デジタル認証コード |
| ディオール | 2023年〜 | ギャランティカード | RFIDタグへ段階的移行中 |
買取業者のRFID対応状況
RFIDタグの導入が進む一方で、買取業者側の対応はまだ過渡期にあります。大手買取業者のなんぼややコメ兵、ブラリバなどはRFIDリーダーを導入して対応を進めていますが、中小規模の買取店ではまだ対応が追いついていないケースもあります。
RFIDタグの情報はブランドの正規システムでのみ完全に読み取れるとされていますが、一部の買取業者は独自のリーダーを用いて基本的な情報(製造年・モデル番号など)を確認しています。今後はRFIDリーダーの普及とともに、「付属品がないから減額」という従来の考え方が変わっていく可能性があります。
ギャランティカードに関する偽造品のリスクと注意点
ギャランティカードやシリアルナンバーに関連して、偽造品のリスクについても知っておく必要があります。
偽造ギャランティカードの存在
残念ながら、市場にはブランド品本体だけでなくギャランティカードの偽造品も出回っています。フリマアプリやオークションサイトでは、偽造されたギャランティカードが本物として出品されるケースがあり、これを購入してブランド品に付けて売却しようとする行為は違法(商標法違反)にあたります。
ギャランティカードがないからといって、フリマアプリなどで出品されているカード単体を購入することは絶対に避けてください。正規の買取業者は偽造ギャランティカードを見抜く技術を持っており、偽造品を持ち込んだ場合は取引を拒否されるだけでなく、法的な問題に発展する可能性もあります。
フリマアプリで購入したブランド品の買取
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリ・オークションサイトで購入したブランド品は、ギャランティカードがないことが多いです。この場合でも買取自体は可能ですが、以下の点に注意が必要です。
- 正規品である保証がないため、買取業者の真贋判定がより厳しくなる
- 購入履歴(取引画面のスクリーンショットなど)を残しておくと査定時に役立つ
- フリマアプリの購入価格が低い場合、正規品と比べて買取価格も低くなりやすい
- 偽造品と判定された場合は買取不可となるため、信頼できる出品者から購入することが重要
ギャランティカードなしでも高く売るためのコツは?
購入証明になるものを探す
ギャランティカードがなくても、以下の書類があると買取価格の減額を最小限に抑えられます。正規品であることを間接的に証明できる資料は、査定士の判断材料として大きな助けになります。
- 購入時のレシートや領収書
- クレジットカードの利用明細
- 購入店舗からのメール(オンライン購入の場合)
- ブランドの修理歴がわかる書類
付属品をできるだけそろえる
箱、保存袋、ダストバッグ、ショッパーなどの付属品があると、ギャランティカードがない分の減額をカバーできます。とくにエルメスのバーキンやケリーの場合、専用の箱(オレンジボックス)と保存袋があるだけで買取価格が数万円アップするケースもあります。時計であればコマ(ブレスレット調整で外した駒)やベルト交換用の工具なども付属品として査定にプラスになります。
ブランド品に強い専門買取店を選ぶ
ブランド品専門の買取業者は、知識と経験で商品の真贋を見極められます。ギャランティカードがなくても、商品本体の状態から適正な査定をしてくれるので、総合リサイクルショップより高い買取価格が期待できます。
たとえば、なんぼややコメ兵、バイセルなどの大手ブランド買取専門店は、年間数万点以上の査定実績を持つプロの鑑定士が在籍しています。ギャランティカードがなくても、商品本体の細部を確認するだけで正確な真贋判定ができるため、不当な減額を避けやすくなります。
複数の買取業者で査定を受ける
ギャランティカードなしの商品に対する評価は業者によって異なります。3社程度に査定を依頼し、最も高い金額を提示した業者に売却するのが賢明です。
ギャランティカードと付属品の正しい保管方法
将来の買取に備えて、ギャランティカードや付属品は適切に保管しておくことが大切です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- ギャランティカードは直射日光・高温多湿を避け、クリアファイルなどに入れて保管する
- 購入時のレシートや領収書はスマートフォンで撮影してデジタルデータとしても保存する
- 箱や保存袋は潰さずに保管する(型崩れすると付属品としての価値が下がる)
- シリアルシール(シャネルの旧モデルなど)は触れないようにし、湿気対策を行う
- すべての付属品をブランド品ごとにまとめてジップ付き保存袋に入れておくと紛失しにくい

よくある質問(FAQ)
Q1. ギャランティカードがなくても買取してもらえますか?
はい、ほとんどの買取業者で対応可能です。ただし、クロムハーツのようにインボイスが必須のブランドもあるため、事前に確認することをおすすめします。
Q2. ギャランティカードだけを単独で売ることはできますか?
ギャランティカード単体の売買は、偽造品の流通につながるリスクがあるため、正規の買取業者では取り扱いません。
Q3. ギャランティカードは再発行してもらえますか?
原則として再発行はできません。一部のブランドで修理対応時に新しい証明書を発行してくれるケースがありますが、一般的ではありません。
Q4. シリアルナンバーが読めなくなったら修理できますか?
シリアルナンバーの修復や再刻印はできません。シリアルシールが劣化している場合は、これ以上悪化しないよう丁寧に保管することが大切です。
Q5. 並行輸入品はギャランティカードがなくても売れますか?
並行輸入品でも買取は可能です。ただし、国内正規品と比べるとギャランティカードの有無が査定に影響しやすい傾向があります。
Q6. RFIDタグが搭載されていれば、ギャランティカードは不要ですか?
RFIDタグ搭載モデルであれば、メーカー側がギャランティカードの廃止を進めているため、カードがないことによる減額はないのが一般的です。ただ、すべての買取業者がRFIDタグを読み取れるわけではないので、その点は注意してください。
Q7. 購入した店舗で「正規品証明」を発行してもらえますか?
ブランドの直営店やデパートの正規取扱店であれば、購入履歴を確認して証明書を発行してくれるケースがあります。購入時に登録した情報が残っていれば対応してもらえる可能性がありますので、問い合わせてみてください。
Q8. フリマアプリで買ったブランド品もギャランティカードなしで売れますか?
フリマアプリで購入したブランド品でも買取は可能です。ただし、正規店で購入した場合と比べて真贋判定がより厳格に行われます。購入時の取引画面のスクリーンショットなどがあると、査定がスムーズに進むことがあります。
Q9. ギャランティカードの偽物が出回っていると聞きましたが、買取に影響しますか?
はい、偽造ギャランティカードの存在は買取業者も認識しています。そのため、プロの査定士はギャランティカード単体ではなく、商品本体の素材・縫製・金具の品質など総合的に真贋を判断します。偽造カードを使用すると法的問題になる可能性があるため、絶対に避けてください。
Q10. 宅配買取と店頭買取、ギャランティカードなしの場合はどちらが有利ですか?
ギャランティカードがない場合は、店頭買取のほうがおすすめです。査定士が商品を直接手に取って詳細に確認できるため、本体の状態だけで適正な査定をしてもらいやすくなります。宅配買取では写真だけでの判断になるため、付属品がないと査定が慎重になりがちです。
まとめ
ギャランティカードやシリアルナンバーがなくても、ブランド品の買取は可能です。ただ、ブランドや商品によって影響の大きさは異なります。
ルイ・ヴィトンやエルメスのようにもともとギャランティカードを発行していないブランドなら影響はありませんし、シャネルやルイ・ヴィトンの新しいモデルはRFIDタグに移行しているため、カードがなくても問題ありません。一方で、クロムハーツのようにインボイスが必須のブランドや、ロレックスの国際保証書のように有無で数万円〜数十万円の差がつくケースもあります。
大切なのは、購入時から付属品を適切に保管しておくこと、そしていざ売却する際には複数のブランド品専門買取店で査定を受けることです。付属品や購入証明をできるだけそろえて査定に臨めば、減額を最小限に抑えられます。ギャランティカードがないからと諦めず、まずはブランド品に強い専門買取店に相談してみてください。