
並行輸入品のブランド品を買取に出したら断られるのでは、と不安に思っていませんか。結論から言えば、並行輸入品でも大半の買取業者で買取は可能です。ただし正規品と比べると査定額に差が出ることがあり、その差はブランドや品目によってまちまち。ここでは並行輸入品と正規品の違い、査定額に影響するポイント、高く売るコツを2026年の最新事情とあわせてまとめました。
目次
そもそも並行輸入品とは何か?正規品との違い
並行輸入品とは、海外の正規ルート以外から日本国内に輸入されたブランド品のことです。具体的には、海外の正規販売店や免税店で購入された商品を、第三者の輸入業者が独自のルートで日本に持ち込み、販売しているものを指します。
誤解されがちですが、並行輸入品は「偽物」ではありません。製造元は正規品と同じブランドで、品質も同一。違うのは流通経路だけです。
正規品と並行輸入品の主な違い
| 項目 | 正規品 | 並行輸入品 |
|---|---|---|
| 購入先 | 国内正規店・直営店 | 海外正規店経由の輸入業者 |
| 価格 | 定価販売 | 定価より安いことが多い |
| 保証書 | 国内正規の保証書 | 海外の保証書(または無し) |
| アフターサービス | 国内正規サービス利用可 | ブランドによって制限あり |
| 品質 | 同一 | 同一 |
| 仕様 | 国内仕様 | 海外仕様の場合あり |
| 買取査定額 | 高い | 正規品の60%〜80%程度 |
なぜ並行輸入品は安いのか
並行輸入品が正規品より安く販売される主な理由は、為替差益と各国の価格差です。例えば、ヨーロッパのルイ・ヴィトン直営店での販売価格は、日本国内の直営店価格より10%から20%程度安いことがあります。この価格差を利用して輸入業者が利益を得ながらも、日本の正規価格より安く販売できるのです。
また、免税制度を活用することで、現地の消費税にあたる付加価値税(VAT)の還付を受けられるため、さらにコストを抑えられます。
並行輸入品の査定額はどのくらい下がるのか?
買取査定において、並行輸入品は正規品と比較して一般的に6割から8割程度の査定額になるとされています。ただし、この差はブランドや商品カテゴリによって大きく異なります。
ブランド別・査定額の差の目安
| ブランド | 商品例 | 正規品の買取相場 | 並行輸入品の買取相場 | 差額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ロレックス | デイトナ 116500LN | 280〜320万円 | 250〜300万円 | 5〜10%減 |
| エルメス | バーキン25 | 250〜350万円 | 200〜280万円 | 15〜20%減 |
| ルイ・ヴィトン | ネヴァーフルMM | 12〜15万円 | 8〜12万円 | 20〜30%減 |
| シャネル | マトラッセ25 | 40〜55万円 | 30〜45万円 | 15〜25%減 |
| オメガ | スピードマスター | 25〜35万円 | 20〜28万円 | 15〜20%減 |
ロレックスは並行輸入品でも査定額の差が比較的小さい点が特徴的です。国際保証書制度があり、どの国で購入しても世界中のサービスセンターで修理を受けられるため、並行品だからといって大きく減額されにくい傾向があります。
一方、エルメスのバーキンやケリーは正規店での入手が極めて困難なため、並行輸入品であっても高額で取引されますが、国内購入レシートの有無によって査定額に差が出やすいです。
なぜ並行輸入品は査定額が低くなるのか?
1. 真贋判定の難易度が上がる
並行輸入品は海外で購入されたものであるため、保証書や購入レシートが海外のものになります。買取業者にとっては、国内正規店の保証書と比べて真贋の判断材料が少なくなり、偽物リスクを考慮した保守的な査定になりがちです。
2. 国内アフターサービスの制限
ブランドによっては、並行輸入品に対して国内正規サービスでの修理やメンテナンスを制限しているケースがあります。例えば、一部の時計ブランドでは並行輸入品のオーバーホールを受け付けていなかったり、正規品より高い修理費用を請求されたりすることがあります。このアフターサービスの差が、再販価値に影響するのです。
3. 海外仕様の違い
化粧品やフレグランスでは、日本向け仕様と海外向け仕様で成分が異なることがあります。また、家電製品では電圧やプラグ形状が異なることもあります。こうした仕様の違いは、国内市場での再販性を低下させるため、査定額に反映されます。
4. 中古市場での需要差
購入者の心理として、「正規品」という安心感に対するプレミアムが存在します。同じ商品でも正規品の方が中古市場で売れやすいため、買取業者も再販のしやすさを考慮して査定額に差をつけています。
並行輸入品を高く売るための5つのポイント
1. 購入時の付属品をすべて保管しておく
並行輸入品の買取で最も重要なのは、付属品の有無です。海外の保証書(ギャランティカード)、購入レシート、箱、布袋、タグなど、購入時に付属していたものはすべて保管しておきましょう。これらが揃っているかどうかで、査定額が10%から30%変わることがあります。
2. 購入先の情報を明確にする
どの国のどの店舗で購入したのか、購入時期はいつかといった情報を提示できると、真贋判定の材料になり査定がスムーズに進みます。海外旅行時の購入であれば、パスポートのスタンプや搭乗券なども間接的な証拠になります。
3. 並行輸入品に強い買取業者を選ぶ
すべての買取業者が並行輸入品の査定を得意としているわけではありません。コメ兵やなんぼや、大黒屋、ブランディアなど、海外品の鑑定実績が豊富な大手買取業者を選ぶことで、適正な価格で査定してもらえる可能性が高まります。
4. 複数の業者で相見積もりを取る
並行輸入品は業者によって査定基準が異なるため、査定額のばらつきが大きい傾向にあります。最低でも3社以上の見積もりを取り、最も高い金額を提示した業者に売却するのが鉄則です。近年はLINE査定やオンライン査定を提供している業者が増えており、手軽に複数社の見積もりを比較できます。
5. 商品の状態を良好に保つ
並行輸入品であっても状態が良ければ査定額は上がります。使用後は柔らかい布で汚れを拭き取り、直射日光を避けて保管しましょう。特に革製品は乾燥によるひび割れを防ぐため、専用のクリームで定期的にメンテナンスすることをおすすめします。

買取を拒否されるケースとは?
並行輸入品の買取自体は多くの業者で可能ですが、以下のケースでは拒否されることがあります。
まず、真贋の確認が取れない場合です。保証書や購入証明がなく、シリアルナンバーの照合もできない場合は、偽物リスクを回避するために買取を断られることがあります。
次に、コピー品やスーパーコピーの疑いがある場合です。近年の偽造品は精巧さを増しており、素人目には本物と区別がつかないレベルのものも存在します。鑑定士が少しでも疑義を感じた場合は、買取を拒否されます。
また、特定のブランドやカテゴリを取り扱っていない業者もあります。例えば、時計専門の買取業者にバッグを持ち込んでも対応してもらえないことがあるため、事前に取扱カテゴリを確認しておきましょう。
並行輸入品と偽物はどう見分けるのか?
消費者にとって最も気になるのは、自分が持っている並行輸入品が本物かどうかという点でしょう。以下のポイントで確認できます。
購入先の信頼性が最重要です。正規のセレクトショップや大手百貨店の海外店舗で購入したものは、ほぼ間違いなく本物です。一方、海外のフリーマーケットや信頼性の低いオンラインショップで購入したものは注意が必要です。
シリアルナンバーの確認も有効です。ルイ・ヴィトンのデートコード、シャネルのシリアルシール、ロレックスのシリアルナンバーなど、各ブランドには固有の識別システムがあります。正規品にはこれらが必ず存在し、偽造品では欠落や不自然さが見られることがあります。
不安な場合は、買取査定に出す前に鑑定サービスを利用する方法もあります。フェイクバスターズやルクサスなどのオンライン鑑定サービスでは、写真を送るだけで真贋を判定してもらえます。

よくある質問(FAQ)
Q1. 並行輸入品でも定価より高く買い取られることはありますか?
はい、あります。ロレックスのデイトナやエルメスのバーキンなど、正規店での入手が困難な人気モデルは、並行輸入品であっても定価を大幅に上回るプレミアム価格で買い取られることがあります。2026年1月にロレックスが定価改定(6%から10%の値上げ)を実施したことで、改定前に購入した並行輸入品の買取相場がさらに上昇するケースも見られます。
Q2. 海外旅行で購入したブランド品は並行輸入品になりますか?
個人が海外の正規店で直接購入して日本に持ち帰った場合、厳密には「個人輸入品」に分類されます。ただし、買取査定においては並行輸入品と同じ扱いになることが多いです。海外正規店のレシートや保証書が付いていれば、査定額への影響は比較的軽微です。
Q3. 並行輸入品の保証書が英語で書かれていますが問題ないですか?
問題ありません。むしろ、海外の正規保証書が付いていることで並行輸入品であることの証明になります。ロレックスの国際保証書やオメガのインターナショナルワランティカードなど、ブランドによっては世界共通の保証制度を設けており、言語に関係なく有効です。
Q4. 並行輸入品を買取に出す際に必要な書類はありますか?
本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)は必須です。加えて、購入時の保証書、レシート、箱や付属品があれば持参しましょう。古物営業法に基づき、買取業者は売却者の本人確認が義務付けられています。
Q5. 並行輸入品の時計はオーバーホールに出してから売った方が高くなりますか?
オーバーホール費用と査定額の上昇幅を比較して判断する必要があります。ロレックスの正規オーバーホールは5万円から10万円程度かかりますが、オーバーホール済みの証明があることで査定額が5万円から15万円上がるケースもあります。ただし、必ずしも費用以上に査定額が上がるとは限らないため、事前に買取業者に相談するのが賢明です。
Q6. フリマアプリで並行輸入品を売る場合の注意点は?
メルカリなどのフリマアプリで並行輸入品を出品する際は、「並行輸入品である旨」を商品説明に明記することが重要です。記載せずに出品すると、購入者とのトラブルにつながる可能性があります。また、ブランド品は偽物の出品が禁止されているため、正規品であることを証明できる付属品の写真も掲載しておきましょう。
まとめ
並行輸入品でも多くの業者で買取は可能。査定額は正規品の6割から8割程度になりがちですが、ロレックスのように差が小さいブランドもあります。付属品をそろえる、購入経路を明示する、複数業者で相見積もりを取る。この3つを押さえるだけで査定額はかなり変わります。並行輸入品の扱いに慣れた大手業者を選んで、適正価格での売却を狙ってください。