
「車を売るなら買取業者でしょ」と思っている方は多いですが、最近はメルカリやカババで車を個人売買する人がかなり増えています。業者を通さない分、売り手も買い手もお得になる可能性がある反面、名義変更トラブルやクレーム対応といったリスクもつきまといます。この記事では、個人売買と買取業者のどちらが有利か、価格差・手間・リスクの3つの軸で2026年の最新情報をもとに比較しました。
目次
車の個人売買とは?近年急増する背景
車の個人売買とは、買取業者やディーラーを介さず、個人間で直接車を売買する方法です。従来は知人同士のやり取りやカーオークション(ヤフオク等)が主流でしたが、近年はメルカリやカババといった車の個人売買に特化したプラットフォームが登場し、利用者が急増しています。
ユーカーパックの調査では、車の個人売買について「利用見込みあり」と回答した人が約8割。中間マージンを省いて双方がお得になるという認知が広がっていることがわかります。
個人売買と買取業者の価格差はどのくらい?
個人売買の最大の魅力は、業者の中間マージンがカットされることで、売り手の手取りが増える可能性がある点です。
価格差の目安
一般的に、個人売買では買取業者への売却と比べて約10万円から20万円程度高い金額で売れる可能性があります。これは、買取業者が再販する際の利益(通常15%から25%程度)が省略されるためです。
たとえば、買取業者の査定額が80万円の車の場合、個人売買では90万円から100万円程度での売却が期待できます。買い手側も中古車販売店で買うより安く入手できるため、双方にメリットがあります。
ただし手数料を考慮する必要がある
個人売買プラットフォームには手数料がかかります。メルカリでは販売価格の10%が手数料として差し引かれるため、300万円の車を売った場合、手数料は30万円にもなります。この場合、買取業者に売ったほうが手取りが多くなる可能性もあります。プラットフォーム選びが極めて重要です。
主要な車個人売買プラットフォームの比較
2026年現在、車の個人売買に利用できる主要プラットフォームを比較します。
| プラットフォーム | 出品手数料 | 成約手数料 | 特徴 | サービス状況 |
|---|---|---|---|---|
| カババ | 無料 | 55,000円〜110,000円(税込・価格帯で変動) | プロの査定付き、名義変更代行あり | 運営中 |
| メルカリ | 無料 | 販売価格の10% | ユーザー数が多い、手軽に出品 | 運営中 |
| ヤフオク | 無料 | 販売価格の約3%〜5% | オークション形式、競り上がりの可能性 | 運営中 |
| ジモティー | 無料 | 無料 | 地元での取引、手数料ゼロ | 運営中 |
| ガリバーフリマ | - | - | - | 2024年9月サービス終了 |
| Ancar | 無料 | 取引内容により変動 | 第三者査定付き、保証制度あり | 運営中 |
高額車両を売る場合、手数料体系が有利なカババが選択肢に入ります。300万円の車を売る場合、メルカリでは手数料30万円かかりますが、カババなら11万円(200万円以上は一律110,000円)で済みます。一方、50万円以下の車であれば、ジモティーやヤフオクのほうが手数料負担が少なくなります。
車を個人売買する5つのメリット
メリット1:中間マージンが省ける
最大のメリットは、買取業者の利益分を省略できることです。売り手はより高く、買い手はより安く取引できる可能性があります。
メリット2:消費税がかからない
個人間の取引には消費税が課税されません。事業者から購入する場合は車両価格に10%の消費税が上乗せされますが、個人売買ではこの負担がなくなります。300万円の車であれば、消費税だけで30万円の差が生まれます。
メリット3:愛車の行き先を自分で選べる
買取業者に売却すると、車がどこに行くかはわかりません。個人売買であれば、買い手と直接コミュニケーションを取れるため、大切にしてくれる人に譲ることができます。
メリット4:価格を自分で決められる
買取業者の査定額に納得がいかない場合でも、個人売買なら自分で価格を設定できます。希少車や限定モデルなど、マニア需要が高い車は個人売買のほうが高値がつくことも珍しくありません。
メリット5:即決ではなくじっくり売れる
買取業者の査定は通常「即決」を求められることが多いですが、個人売買では期限を設けずに購入者を探せます。納得のいく価格の買い手が見つかるまで待つことも可能です。
車を個人売買する6つのデメリット・リスク
デメリット1:名義変更トラブル
個人売買で最も多いトラブルが名義変更の遅延です。買い手がなかなか名義変更をしてくれない場合、旧所有者に自動車税の請求書が届いたり、買い手が起こした事故の連絡が来たりするリスクがあります。契約書に名義変更の期限を明記し、違約金を設定しておくことが重要です。
デメリット2:車両状態に関するクレーム
「聞いていた状態と違う」というクレームは個人売買の定番トラブルです。個人売買は原則「現状渡し」ですが、重大な不具合を隠していた場合は民法上の契約不適合責任を問われる可能性があります。出品時に車両の状態(傷・凹み・修復歴・走行距離など)を詳細かつ正確に記載することが不可欠です。
デメリット3:代金未払い・詐欺リスク
車両を引き渡したのに代金が支払われない、あるいは偽の振込確認画面を見せられるといった詐欺被害も報告されています。カババのようなエスクロー(第三者預かり)機能のあるプラットフォームを利用するか、代金の確認後に車両を引き渡す手順を徹底しましょう。
デメリット4:手続きの手間が大きい
買取業者に売却する場合は、名義変更や陸送の手配をすべて業者が代行してくれます。個人売買では、これらをすべて自分で行う必要があり、特に遠方の買い手との取引では陸送の手配が負担になります。
デメリット5:保証がない
中古車販売店で購入すれば、一定期間の保証が付くことが一般的です。しかし個人売買では保証は一切なく、引き渡し後に故障が発覚しても修理費は買い手負担となります。これが理由で個人売買を敬遠する買い手も多く、売却に時間がかかる場合があります。
デメリット6:個人情報の取り扱い
個人間取引では、住所・電話番号・銀行口座情報などの個人情報を相手に開示する必要があります。信頼できるプラットフォームを介することで、個人情報の流出リスクを軽減できます。

こんな人は個人売買が向いている/買取業者が向いている
個人売買が向いている人
希少車・限定車・カスタムカーなどマニア需要が高い車を持っている方、手続きの手間を惜しまない方、売却を急いでいない方、車の知識が豊富でトラブルに自力対処できる方は、個人売買で高い手取り額を実現できる可能性があります。
買取業者が向いている人
手間をかけずにすぐ売りたい方、車の知識に自信がない方、トラブルリスクを避けたい方、一般的な車種(特に年式が新しく走行距離が少ない車)を持っている方は、買取業者への売却がおすすめです。買取業者であれば、最短当日に査定・契約が完了し、数日以内に入金されるスピード感があります。
個人売買の具体的な手続きの流れ
個人売買で車を売る場合の一般的な手順を整理します。
ステップ1として、出品準備を行います。車の写真撮影(外装・内装・メーター・傷の箇所)、車検証の情報確認、走行距離・修復歴・整備記録の整理を行い、出品ページを作成します。
ステップ2として、購入希望者との交渉を行います。価格交渉、車両の状態に関する質疑応答、引き渡し方法・場所・日時の調整を行います。
ステップ3として、売買契約書を作成します。車両情報、売買価格、支払方法・期限、名義変更の期限、瑕疵担保の免責事項などを明記した契約書を双方で署名します。
ステップ4として、代金の受領と車両の引き渡しを行います。代金の入金確認後に車両を引き渡します。遠方の場合は陸送業者を手配します。
ステップ5として、名義変更を行います。買い手が管轄の運輸支局(普通車)または軽自動車検査協会(軽自動車)で移転登録を行います。名義変更完了の証拠(新しい車検証のコピー等)を受け取るまでフォローしましょう。
ステップ6として、自賠責保険と自動車保険の手続きを行います。自賠責保険の名義変更と任意保険の中断証明書の取得を行います。
個人売買でトラブルを防ぐための5つのポイント
まず、売買契約書は必ず作りましょう。口約束だけだと、トラブルになったとき証拠がありません。テンプレートはネット上に無料で公開されています。
次に、代金は車両引き渡し前に全額受け取ること。分割払いは回収リスクが高いので、原則として一括払いを条件にしてください。
名義変更の期限と違約金も契約書に入れておきましょう。「引き渡しから14日以内に名義変更を完了すること。完了しない場合は1日あたり○○円の違約金を支払う」といった条項です。
車両の状態は写真と文書で細かく記録を残します。傷、凹み、修復歴、消耗品の状態をすべて開示しておくことで「聞いていない」というクレームを防げます。
そして、できればエスクロー機能のあるプラットフォームを使うのが安心です。カババやAncarのように代金を一時預かりしてくれるサービスなら、未払いリスクを避けられます。

車の個人売買に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 個人売買で車を売ると確定申告は必要ですか?
生活用動産(通勤や買い物に使っていた車)の売却益は、原則として非課税です。ただし、高級車やコレクターズカーなど、生活必需品とみなされない車の場合は譲渡所得として課税される可能性があります。不安な場合は税理士に相談してください。
Q2. ローンが残っている車を個人売買できますか?
ローンが残っていて所有権がローン会社にある場合は、そのままでは個人売買できません。ローンを完済して所有権解除の手続きを行うか、買い手からの売却代金でローンを精算する方法があります。いずれの場合も、ローン会社への事前相談が必要です。
Q3. 個人売買で売った車に買い手が事故を起こしたら、売り手に責任はありますか?
名義変更が完了していれば、売り手に法的責任はありません。しかし、名義変更が未了の場合は、車検証上の所有者(旧所有者)に連絡が来るなどのトラブルが発生します。このリスクを防ぐためにも、名義変更の完了確認は必須です。
Q4. 個人売買のほうが高く売れる車種はありますか?
希少車、限定車、旧車、カスタムカー、スポーツカーなど、マニア需要が高い車種は個人売買で高値がつきやすい傾向にあります。たとえば、日産スカイラインGT-Rやトヨタ ランドクルーザーなどは、個人売買で買取業者の査定額を大幅に上回るケースがあります。逆に、一般的なセダンやコンパクトカーは買取業者のほうが効率的です。
Q5. 知人への売却と見ず知らずの人への売却、どちらが安全ですか?
一見すると知人への売却が安全に思えますが、実はトラブルの種になることも多いです。金銭のやり取りで関係が悪化したり、故障した際に「知り合いだから」と無償修理を期待されたりするケースがあります。知人に売る場合でも、きちんと売買契約書を作成し、ビジネスライクに進めることをおすすめします。
Q6. ガリバーフリマがサービス終了しましたが、代わりのサービスはありますか?
ガリバーフリマは2024年9月末にサービスを終了しました。代替サービスとしては、カババが最も近い機能を提供しています。カババはプロの査定付き、エスクロー決済、名義変更代行といったサービスを備えており、個人売買のリスクを大幅に軽減できます。
まとめ:個人売買と買取業者、自分に合った方法を選ぼう
個人売買は、うまくいけば買取業者より10万円から20万円ほど高く売れます。ただし、名義変更トラブル、クレーム対応、代金未払いリスクなど、手間とリスクはそれなりにあります。
手間やリスクを受け入れられる方、希少車やカスタムカーを持っている方には個人売買が向いています。手間をかけずに確実に売りたいなら買取業者一択です。どちらを選ぶにしても、まず買取業者の無料査定で自分の車の市場価値を把握しておくのが賢い進め方です。その金額を基準にすれば、個人売買に出すかどうかの判断もしやすくなります。